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From New Zealand 2007年7月,ニュージーランドへ移住してきました。ニュージーランドでの日常生活についてつづります。

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Jリサーチ出版「魔法の英文法」刊行です。

 Jリサーチ出版より「魔法の英文法」(共著)が刊行の運びとなりました。

「魔法の英会話」に引き続き本書執筆の機会をいただいたこと,また,周りの方々の支援により,この日が迎えられたことを感謝申し上げます。
 
早速ですが,概要・裏話です。
 
英文法をやり直したい方対象で,60のユニットに中学・高校で学ぶ文法の基本事項をすべて入れ込みました。
「魔法の英会話」同様,1ユニット見開き構成です。
 
「英文法書」は分厚くて難しいというイメージを一掃し,手軽に簡単に総復習できる点が本書の醍醐味です。
文法は大好きですし執筆自体に苦労はなかったのですが,最も難しかった点は,限られた紙面でどこまで掘り下げて解説するか,限られた文字数でいかに「誤解を生まない解説」をするかでした。
ゲラになってからも1文字単位での文章のてにおは編集で,文法書を執筆・編集する大変さ・奥深さを経験しました。
 

さて。
単に英文法を解説する本で終わってはわたくしの本望ではありません(笑)

わたくしの担当は,第2,4章です。
助動詞/代名詞/冠詞・前置詞・接続詞/形容詞・副詞・比較/仮定法・時制の一致/関係詞

今回もところどころ,オリジナリティを交えてみました。
例えば,関係代名詞の制限用法・非制限用法の解説・例文にはこだわりました。
制限用法ではwhichよりもthatが使われやすい理由もさりげなく?盛り込み,コラム4では会話での関係代名詞の役割も思うままに書いてみました。
特にこれらはネイティブやネイティブ並みに英語を話す方には新鮮な観点だったようです。
 
全体を通して,通常通り,日本語の解説のこだわり,例文チョイスのこだわり,いろいろこだわりはありますが,読者の方々が「なるほど!」と思っていただける内容であれば,それが本望です。
 
参考までに,本書を執筆するに当たり,参照した文献を記しておきます。

綿貫陽ほか「徹底例解ロイヤル英文法」旺文社
綿貫陽・マーク・ピーターセン「表現のための実践ロイヤル英文法」旺文社
安藤貞雄「現代英文法講義」開拓社
江川泰一郎「英文法解説」金子書房
小西友七「現代英語語法辞典」三省堂
「総合英語Forest 5th edition」桐原書店
Michael Swan「Practical English Usage 3rd edition」Oxford
Martin Parrott「Grammar for English Language Teachers」Cambridge University Press

そのほか英和,和英,英英辞書も含め多数の一般教材も参照しました。
これらの書籍にも感謝したいと思います。
 
さてと。
学参,TOEIC,英検,英会話,文法書というジャンルを達成してきましたので,次は英単語集,辞書ですね。
年内,お楽しみに!?

ご精読ありがとうございました。
誰もができる仕事ではなく,オリジナリティが出せる仕事に熱中しているも~でした。

Try to be the only one, not just number one.

「一隅を照らす」人間になれ。
 
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魔法の英会話が増刷です。


Jリサーチ出版「魔法の英会話」(共著)

が増刷となりました。

昨年の2月に初版としてスタートし,今回も1万部増でこれで第4刷となります。

何よりもより多くの人が読んでくれていることに感謝感激です。


なお,この続編とも言える

「魔法の英文法」(共著)

は,まもなく刊行の予定です。

http://www.jresearch.co.jp/isbn978-4-86392-006-4/

こちらは詳細をまた報告致します。


現在執筆中の著書は年内の刊行目標です。
こちらもかなり気合いが入っています!

勝手に英単語をつくってごめんなさい。

NC (=ネイティブチェック)
NCer (=ネイティブチェッカー)
FB (=フィードバック)
 
実際は昔からある表記かもしれなのですが,数年前にわたしが勝手に使い始めました。
それまでは学参業界でも語学書出版業界でも,わたしのクライアントはどこも使っていなかったのですが,最近では当たり前のように使われていて,わたしのせいならごめんなさい。
業界用語でも何でもありません。
書くのが面倒なので単なる略語です。
 
もちろん,日本語(カタカナ)のほうは以前からの業界用語で,「ネイティブチェック」は和製英語ですが,恐らく「ファクトチェック」の流れで作られた言葉かなと勝手に予想します。

native checkという英語もfact checkという英語もないので(後者はcheck the factと言う),わたし自身はネイティブたちに対して使っていませんが,ファイル名など文章中以外ではほぼ上のような略語を使っています。
でも…,ネイティブによる文章中にnative checkと書いているのを見るとなんだか申し訳ない気がします(汗)
 
また,相手が日本人でも,NCという略語がわからず(当たり前です。ごめんなさい!),

「NCによると…」

とうっかり書いて

「三省堂のどのページですか?」 (業界用語:ニュークラウン=NC)

なんてこともあったので(ホントにすみません!),文章中ではできるだけカタカナで書くか,浸透している会社・相手のみ使っています。
 
余談ですが,ニュージーランド在住のイギリス人のTOEICの先生が,以前に,

TOEICy

という単語を使っていて,それ以来いただいています(笑)
 
彼による文章↓

some of the questions/answers could have been more ‘TOEICy’ in style
 
この方自身の造語かネイティブ間では業界用語かまではわかりませんが,そろそろTOEICの形容詞形ができてもおかしくはありません。

接尾語の威力が発揮されています。
「名詞+y」=「~の,~の特徴を持った;~みたいな,~じみた」
(研究社・新英和大辞典より)
 

道はいろいろ

ふと,あることを思い出しました。

去年,オークランドで英語を教えていたカナダ出身の女性に執筆をお願いしたことがあります。
孫もおられる年配の方。

その時はTOEICの仕事だったので,一応,

普段は主に中学生対象のようなbeginner英語の仕事をしているのよ。

と伝えた。

すると,

あなたのような人がビギナーのESOLの先生をやったらいいのよ。
わたしもビギナークラス担当したけど,英語はビギナーを教えるのが一番大変。
生徒は全員ノンネイティブで,韓国人であろうとブラジル人であろうと,同じノンネイティブが先生だったら彼らもやる気になるわよ。

と。

なるほど…と思いつつ,でも,

わたしは人前でしゃべるのは苦手。ましてや大勢の生徒を前にした一斉授業とかぜったい無理。
多くて3人かな…。

と答えました。


今は出版業で精一杯ですね。
でも,先生の道はNo, thank you.でも,視点を変えたら,ワールドワイドな出版業でその方向性はアリよね。

日本の中で埋もれているより,英語圏にいる方がワールドワイドなチャンスはあると感じるのは,自分の仕事だけでなく,夫を見ていてもそう思う。

彼も最近は日本マーケットに固執せずインドを手伝っているようなので,今後,ニュージーランド+世界の仕事に就いてもおかしくないだろう,と思います。

就く(就ける)かどうかは別として…(笑)

自分の使命が見えてきた?(長文)

英語教材作成に関わり十余年,英語圏に移住して二年半。
 
学校の英語教育と実際の場面でのギャップもしかり,読む,書く,聞く,話すがまぜこぜになっている英語学習に違和感を持ち始めました。

そんななか,自分は今後どんな路線でアプローチしていくのか。
日々見えてきている気がします。長期戦ですね。

 
まず,ギャップの面で,例は山ほどありますが,単純なところで…。
 
中学1年の教科書でhelloを習いますが,発音記号は[helou]のoにアクセントです。
 
しかし!
 
実際は,会ったときのあいさつでは[helou]のeに「強烈に」アクセントをつけた発音が圧倒的に多い。
女性に多いかなあ。
敢えて訳すなら「げぇんき~~?」みたいな感じ?
 
教科書会社6社のうちeにアクセントがある発音記号を併記しているのは1社のみ(教出)です。
 
ちなみにボストン在住の方のブログでも同じエピソード見つけた!(嘘ばっかり教えやがって!みたいな(笑))

(幸い,昨今はALTなどいるので,こういったトラブル?はめっきり少ないかも知れませんが,その表記だけを頼りにアクセントの問題を作る人がいるのが現実である)

 
 
次に,口語と文語がまぜこぜになっている世間一般の文法書に違和感を抱き始めた。
たまたま自分も文法書を執筆中で,その域を超えられていないのですが,日本のマス一般向け文法書では,読解オンリーのアプローチ,または読解用+ライティング用,さらには会話までが入り交じっています。
実際,学校英語も含め,ノンネイティブ用に文法を網羅させるにはどうしてもこうなってしまうでしょう。
 
しかし,会話の機会が増えていくと,もう一歩進んだところで発見があります。
 
例えば,一般的な文法書では以下のような図式が典型的です。

<上から順に口語体→文語体>
1.This is the country she was born in.
2.This is the country which [that] she was born in.
3.This is the country in which she was born.(※in thatは不可)
 
学習者は,下記のようなルールを聞かされているはずです。
 
・目的格の関係代名詞は口語ではよく省略される。

・「前置詞+関係詞」は文章体で,口語では前置詞は文の最後がふつう。
 
しかし!
 
なぜそうなのかは書かれていません。
 
理由は,実際に会話をこなしている人にだけわかるかもしれません。
 
普通に会話しているときは1(または2)が多くなる。

なんで?

話しているときはbornまで言わないと(考えないと)inが出てこないからです。
 
そうです。
 
話すときは後戻りしないのです。
書くときは,1文全体を前もって考えている場合が多く,born inのinをあらかじめ前に持ってくるということが容易に可能です。

しかし,話しているときは,This is the country sheまで言って,そのあとwas born inではなく,is fromと言うかもしれないわけです。
 
学習者はここまで知る必要はないから本には書かれていないのでしょうか。

でも,機械的にルールを覚えるよりもイメージがわくはず。
 
わたし自身,実際に会話に慣れれば慣れるほど(スピードはめっちゃ遅いですが!),日本人からの指摘で

「お主,英語で会話をしていないでしょう」

と思わざるを得ないものが引っかかり始めたのは事実です。
 
 
今までの知識・経験に現場の経験をプラスしていく。

それが使命であり,実際アイデアはどんどん出てくる。
 

今後,どういった観点で外から日本を見ていくのか。
自分の英語力の上達ももちろん楽しみです。
 
移住して二年半,平日はほぼPCの前で孤独に仕事をしているという前提で自己判断をしてみる。

発話力(スピーキング力)としては,言いたいことは大抵言えている。
聞き返されたり誤解されることもあまりない。
なぜなら四六時中英文を書いている(アウトプットしている)から。
書き言葉を発話している可能性はありますが(笑)。

IELTSのスピーキングも教えているHさんに最近改めて聞いたところ,
決して流暢とは言えないが,(文法・語法的に)正確な英語を話している,話しながら間違いを自分で発見して言い直している,単語がわからなければ簡単な表現でまかなっている,などの点で評価をもらった。

語い力は全然足りない・・・(ある意味致命的)
 
一方,リスニング力では全く満足していない。
リスニングが伸びないので「会話力」が伸びない。
 
「スピーキング(発話)」と「会話」は別です。
 
会話はキャッチボールであり,相手の言うことが聞き取れないかぎり,発話のチャンスは与えられません。
相手の言うことが聞き取れないかぎり,会話は成り立ちません。
自分のことを延々と話すことはできても,それではキャッチボールにならない。
 
スピーキングだけできてもリスニングができなければ「会話」はできないままです。
 
まあ,わたしのタイプは珍しいのかも知れないですが(普通は逆で,聞き取れるが話せない?),何が言いたいかというと,

自分は英語教育の仕事を始めたときにすでに英語ができすぎていた人間ではないこと。

よって,自分自身が経験したこと,これから乗り越える方法を,教材に盛り込んでいく,そんな感じになりつつあります。
 
長文失礼しました。
 
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