続きですが,もう少しネイティブチェッカーについて。
そもそも,英語教材のネイティブチェッカーってなんじゃろか?
英語ではproofreaderですが,
日本国内で,
English speakerで,
プロのproofreader
をさがすのは容易ではありません。
ですので,結果的に,ネイティブチェッカーの多くは「日本で英語を教えている方」になります。
わたしのお願いしているチェッカーの中では,現在アメリカ人は1名(JRさん)だけですが,彼はかつてアメリカの出版社で,proofreaderを職業としていた方。
日本では,中学のALTを経て,現在大学の先生,日本語検定1級,わたしにとってはパーフェクト!な条件の方です。
NKさんの紹介でしたが,こんな方に出会えるのはきっとラッキーです。
まだ若いので(わたしと同じくらい?),今後,末永く楽しみです。
当初から,チェッカーさんたちとはすべて英語でのやりとりです。
日本語ができる方でも英語です。
JRさんと昨年初めてお会いしたときは,NKさんも同席だったし,日本語で話した(←度胸なし)
お互いが両方話せる状況って面白いもんです。
先に母国語を発した者勝ち,みたいな(笑)
JRさんみたいな方とのメールでは,たまに,これは日本語,この漢字がぴったりだわ,という部分だけ日本語を交えて。(ルー大柴語の逆バージョン^^)
これまで総勢何名のネイティブさんたちと出会ったか,中にはもめたことも。
アメリカ人(泣)でしたが,君のproofreadingに対する捉え方は間違っている,などと言われたり。
要するに,editingの範囲になるようなことを,proofreadingの単価で頼んでしまったのがダメだったのです。
しばらくお付き合いは続きましたが,わたしの英語での交渉力,説得力,説明,アメリカ人の扱い方(?)なども経験不足でした。
今では,みなさんと穏和にお付き合いでき,ここ数年でようやく英語でのフィードバック(書き直しの要望や今後の注意点など)も相手に不快な思いをさせずに自然にできるようになりました。
何か要望を伝える前に,まずは褒める,とか基本的マナーもしかり。
ネイティブに執筆してもらうときも,彼らはプロのライターではないのですから(プロに頼む予算はないー),段落の流れがおかしいとか,オチをこうしたらどうか,この文とこの文を入れ換えたらどうかとか,タイトルと本文が一致していないとか,この部分とこの部分は統一させた方が読みやすいとか,ライティングの勉強などしたこともないのに,偉そうに言うわけです。
でも,内容について重箱の隅をつついたり,意地悪な指摘はしません。
多くはテクニカルなポイントです。
わたしの述べるポイントに反対された記憶はなく,「あなたの言う通りよ」「そう言われる気がしていた」とか,「(作問のポイントが)役に立つので保管しておく」などとまで言ってくれるので,何とかうまくコミュニケーションがとれていると思われる。
ネイティブスピーカーに母語について指摘するなんて,落ち着いて考えると,「ジブン,頭おかしいやろ?」(←夫がわたしに言う口癖)
しかも,中には63歳という人生のベテランも。
仮に,純粋な日本人であるわたし(決して,一生,バイリンガルではな~い!)が,英語ネイティブに頼まれて日本語の教材を日本語で書き,ネイティブに日本語の指導をされるようなもの。
でも,何も新聞記事やレポートを書かせているわけではなく,あくまで教材だから。
しかも初~中級の。
なんにせよ,ネイティブに雇われたことがない,ネイティブと一緒に会社で働いたことのないわたしにとっては,興味深い経験の連続です。
PR