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From New Zealand 2007年7月,ニュージーランドへ移住してきました。ニュージーランドでの日常生活についてつづります。

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生の英語って何?

「生の英語」って何でしょう?
英語を母国語とする人の話す言語はすべて「生の英語」でしょうか。
 
移住後半年くらい経ったとき、ニュージーランド在住のアメリカ人の発言に目から鱗が落ちました。
 
ある(米語基準の)教材の校正をお願いしたとき、いくつかの英文について、イギリス英語 VS アメリカ英語について質問しました。
 
わたしとしては、アメリカ人がイギリス英語圏に住んでおられるので、違いを指摘してもらえると思ったのですが、彼の応答(の補足)は意外でした。
 
I feel a little out of touch with current American idiomatic speech now that I've been here for some years, but I think most other Americans would still find my responses accurate.
 
その後、ある日本在住のオーストラリア人の方も、「長く日本で日本の英語教育に慣れ親しんでいるので、アメリカ英語には慣れています」と言いました。
さらには、日本在住のネイティブの中には、正しい英語と誤った和製英語が混乱している方もいました。
 
わたしは気づきました。
もし、究極に本当の生の英語が必要ならば、現地在住のネイティブでないとダメなのだと。
例えば、「アメリカ英語でネイティブチェックをお願いします」などの言語限定の依頼もありますが、本当に生のアメリカ英語で校正しないと困る英文は、アメリカ在住のアメリカ人校正者でしょう。
まあ、そこまでする必要性がある書籍は特殊だから「究極」なのですが。
 
日本を離れて海外在住のわたしが、たとえ日本と毎日仕事をしようが、家庭では日本語で日本のテレビをしょっちゅう見ようが、日本在住の日本人の方々が、わたしの日本語を「生の日本語」と言うには抵抗あるでしょう。
 
それと同じですね。
 
では、日本在住の日本人にとって、外国人に知り合いがいるなど稀でしょうから、日本で生の英語に触れるならメディアを使うことになるでしょう。
英語教材のCDや資格試験のリスニングなども特に基礎部分では大事ですが、「教材の英語は聞き取れるのに海外で全く歯が立たなかった」という事態になるのはなぜか?
当然です。ナレーターが個々の訛をできるだけなくして、「台本」を模範的な英語で読んでいるからです。
多くの学校や英会話学校のネイティブの先生の英語は、日本人の生徒相手に、日本人生徒が理解しやすい英語を話しているでしょう。
残念ながら海外現地の語学学校の先生でも同じです。
彼らは英語を母国語としない生徒相手の英語を話しています。

じゃあ、英語圏のテレビやラジオを聞く?
映画やドラマ、ニュースなども台本がある英語です。
日本のドラマを見て、日本のニュースを見て、その日本語は毎日「話す」日本語でしょうか。

現時点で思うのは、メディアを使う場合、トークショーやドキュメンタリーなどフリーで話している英語がいちばん「生の英語」に近いと言えるかも知れませんね。
 
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英語圏での英語浸透ステップ

英語圏で生活し始めて,現地語=英語への浸透においていくつかステップがあるように思えます。

1.夢が英語になる。
2.独り言が英語になる。
3.読んだ情報が英語だったか日本語だったか思い出せない。

1.はわたしの周りでも多くの人が言っていて,お馴染みかも知れません。
日本に住んでいたキウイでさえも言っています(彼女にとっては英語→日本語)。
わたしの場合,仕事が英語関連なので,仕事の夢=英語となり・・・悲しいかな。

2.はもともと独り言を言わないのでわからない。

3.はある人の著書にあった言葉ですが,わたし自身この域は来ているように思います。
これは「読む」の方ですが,次にわたし自身が掲げたステップがコレ。
会話(話す・聞く)の方ですが。

4.ぼ~っとしていても会話ができる。「あれっ? 今,何話してた?」と思える。

まだまだ,特に1対1の会話だとずーっと聞き取りに集中していないとコミュニケーションが難しいので,すごく疲れる。
まあ,わたしの場合海外にいても根本的に会話の機会・慣れが少ないとは言えますが・・・。
いずれにしろ,知らん間に聞き取って答えていた(会話を進めていた)なんてレベルになりたいな,と思います。

よく,英語を日本語に変換して聞き取る(のはダメだ)とか,日本語を英語に変換してから話す(のはダメだ),とか言うけど,自分ではよくわからない。
少なくとも,知らん間に会話が進んでいたら,英語を英語のママ理解して話しているに違いない,とわたしは思う。

Punctuation(句読法)の奥深さ

ふだんから,間接的な方も含めて校正者さんや編集者さんの赤字を拝見していますが,教科書のほんのわずかの英文で固定観念をもってしまっているからか,コンマやピリオド,クオーテーションマークなどの記号を,テキトーに修正してくる方がいます。

と言っても,わたし自身も数年前まではあまり知識がありませんで…,これらの記号がそれぞれ重要な役割を持っていることに気付き始めると,Punctuationの学習も楽しいものです。

以前に紹介した本
『Woe Is I』
もよいですが,前にネイティブから紹介してもらったサイトで,ある程度例文があるのでわかりやすいです。
アメリカ英語式です。
サイト:http://www.nyu.edu/classes/copyXediting/Punctuation.html

例えば,このサイトではこんなことがわかります。

1.If you say "I'll do it," I'll be very surprised.
クオーテーションマークの前のsayのあとには,何でもかんでも機械的にコンマを入れる人がいます。
しかし,この文では,なぜsayのあとにコンマがなくてよいのか?

2.What was the purpose of the seminar titled "The Representation of Representation"? 
文末のピリオドやクエスチョンマークを,何でもかんでも機械的にクオーテーションマークの内側に入れる人がいます。
しかし,この文では,なぜ「?」がクオーテーションマークの内側ではないのか?

などなどがわかります。

ただし,この文では「?」が"  "の中にあれば何か変だ,と思う人がほとんどかもしれません。
そこで,三省堂3年p.21を見てみましょう。
Today I went to the Beijing opera, "Journey to the West".

そういうことなのです。

余談ですが,三省堂はtooの前のコンマがなかったり,MrやMsにピリオドを使っていなかったりしますが,これは,学習者の負担軽減のため,イギリス英語の書き方に習っているとのこと。三省堂HPより。
http://tb.sanseido-publ.co.jp/english/newcrown/18_qa/18_qa-e1.html#4

そのせいか,三省堂クラウンは,シングルクオーテーションマーク「'  '」や,クオーテーションマークの外側のピリが多い。
例:3年p.71
For example, my teacher taught me how to sign the word 'happy'.

ちなみにさらに余談ですが,省略符「...」のあとに必ずピリオドを入れる人たち,実にほとんどの方ですが,「入れるのが正式」というコメント付きでさえ見たことがありますが,何をもって「正式」と言っているのかわたしには?でした。

例えば,3年p.52(冒頭)
One day my four little children will not be judged by the color of their skin ...
とあり,本文が始まります。

省略符にピリオドがいつでも必要? いえ,そんなことありません。
これは『Woe Is I』でも読みました。
ピリオドは「ここで文は終わり」を表す記号です。
ライターの気持ちを汲み取って判断したいものです。

ちなみに,わたしのこだわる(?)そのellipses(省略符)はこのサイトでは詳しくありません。悪しからず!

09滋賀入試 イギリス英語VSアメリカ英語

英語と米語の話になったので思い出しましたが、今年の滋賀県入試の長文の題材は、久美のイギリス留学でした。
典型的な、first floor VS ground floorでトラブルがあったり、会話中でもfootball, book shopと言っていたり、対話文の後には、イギリス英単語を表にしたノートもあります(tellyが入っているのは意外ですが)。

さらには本文中の空所補充では、「それ以来、私はずっと、あなた方(=会話の相手はイギリス人)の国の英語とアメリカ英語との違いに興味を持っています」という文を書かせています。

学校の教科書も最近は多国籍になっていますが、印象的なのは開隆堂3年のユキがロンドンに行く話。

その中で、テムズ川の遊覧船のアナウンスが聞き慣れない英語で、ユキがWas that English?と言う場面あがります。
そして、進出単語の意味にdialect「方言」、accent「なまり」、となっている。
方言、なまり、というのは、標準語を基準とした、特定の地域で話される言葉、という意味のはずです。

イギリスの田舎の方、もしくはスコットランドやアイルランドとかならまだしも、ロンドンの中心で聞く英語に対して「方言」「なまり」という対訳には違和感があった。
そもそも、Englishはそこからスタートしたはずなのですが・・・、と思うのはわたしだけかな(?)
もしくは、ウェールズ英語とか、そういったものまで意識されていたのか・・・。まあ、どうでもいいや。

ついでにもう1点思い出した。
イギリス英語とアメリカ英語は、British English, American Englishと言えばふだん通じていますが、前に、英語教育と全く無縁のニュージーランド人と話していたとき、彼女はアメリカに住んでいたことがあって、American Englsih, English Englishという言い方をしていて、新鮮な感じがしました。

English=「イングランド英語」であり、イギリスのイングランド地方で発祥した言語、なのですよね。
わたしには英語の深い歴史はわかりませんが、English Englishという表現になるほどと思った瞬間でした。

と、English Englishをウィキってみると、「イングランド語イングランド方言」となっていた。
やっぱ「方言」でいいのか。

そう言えば、前の家のお隣さんのイギリス人のご主人の英語は、最後までわからなかった。
何英語をしゃぺっていたのかなあ。
スコットランド英語とか、英語ネイティブでも理解が難しいらしいので、途中から、彼の英語と、そしてアイルランド人の奥さんの英語(こっちはまだましだった)が聞き取れない自分を責めるのをやめました(笑)。

たわいもない話でした。

willの訳にウンザリ&解決

ほかの方の原稿を校正して必ずと言っていいほど赤を入れることの一つのにwillの訳があります。
多くの場合be going toとの区別が曖昧すぎます。

わたしはwillを「つもり」と訳してあるのが大嫌い(笑)ですが,まずwillとbe going toの違いは省略します。
そして,それをうまく説明するのに時間がかかっていましたが,つい先日,この「つもり」ではないのですが,willの訳について,素晴らしい解説に出会ったのでここに記しておきたいと思いました。

引用は旺文社「表現のための実践ロイヤル英文法」p.92から抜粋して失礼します。
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willの果たす役割
英和辞典を見ると,たいていwillは,まず「1《単純未来》(1)~だろう,~でしょう/例:I will arrive tomorrow. 私は明日着きます。/Kathy will leave for Athens this afternoon. キャシーは今日の午後アテネに発ちます」などのように説明されている。つまり,「~だろう,~でしょう」と言いながらも,英文用例の対訳には「~だろう」も「~でしょう」も現れてこないケースが多い。それはそのはずである。たとえそれが《単純未来》とされていようが,《意志未来》とされていようが,willは「~だろう,~でしょう」という推量とは関係のない助動詞である。
willの役割は,ただただ「これはこれからの話だよ」と伝えることだけである。
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これを読んだときは感動してしまったわたし・・・。
willの《意志未来》「~つもり」に絶えず悩まされ続け,これと全く同じ考えをしていたので,すっきりしました。

例えば教科書東書2年でいうと,本編には「~します」としか書いていないけど,巻末リストに「~つもり」とある。
でも,その意志未来willの初出p.41の
I'll show you. は決して決して決して
「私はあなたに見せるつもりです」 ではない!

上記のように,辞書にも《意志未来》で「~つもり」とある!
でもだからといって,willは「~つもり」といつも訳しているのにはウンザリだ!

中学英語に限らず,少し検索したらこの手の英文と対訳を書いた英語学習サイトが山ほど出てくる。
上記のKathy will leave for Athens this afternoon.でいう「キャシーは今日の午後アテネに発つつもりだ」という訳にはウンザリだ!

ああ,すっきりした。

はい,かなりストレス貯まっています。

今も,一難去ってまた一難のも~です。
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