ふだんから,間接的な方も含めて校正者さんや編集者さんの赤字を拝見していますが,教科書のほんのわずかの英文で固定観念をもってしまっているからか,コンマやピリオド,クオーテーションマークなどの記号を,
テキトーに修正してくる方がいます。
と言っても,わたし自身も数年前まではあまり知識がありませんで…,これらの記号がそれぞれ重要な役割を持っていることに気付き始めると,Punctuationの学習も楽しいものです。
以前に紹介した本
『Woe Is I』
もよいですが,前にネイティブから紹介してもらったサイトで,ある程度例文があるのでわかりやすいです。
アメリカ英語式です。
サイト:
http://www.nyu.edu/classes/copyXediting/Punctuation.html
例えば,このサイトではこんなことがわかります。
1.If you say "I'll do it," I'll be very surprised.
クオーテーションマークの前のsayのあとには,何でもかんでも機械的にコンマを入れる人がいます。
しかし,この文では,なぜsayのあとにコンマがなくてよいのか?
2.What was the purpose of the seminar titled "The Representation of Representation"?
文末のピリオドやクエスチョンマークを,何でもかんでも機械的にクオーテーションマークの内側に入れる人がいます。
しかし,この文では,なぜ「?」がクオーテーションマークの内側ではないのか?
などなどがわかります。
ただし,この文では「?」が" "の中にあれば何か変だ,と思う人がほとんどかもしれません。
そこで,三省堂3年p.21を見てみましょう。
Today I went to the Beijing opera, "Journey to the West".
そういうことなのです。
余談ですが,三省堂はtooの前のコンマがなかったり,MrやMsにピリオドを使っていなかったりしますが,これは,学習者の負担軽減のため,イギリス英語の書き方に習っているとのこと。三省堂HPより。
http://tb.sanseido-publ.co.jp/english/newcrown/18_qa/18_qa-e1.html#4
そのせいか,三省堂クラウンは,シングルクオーテーションマーク「' '」や,クオーテーションマークの外側のピリが多い。
例:3年p.71
For example, my teacher taught me how to sign the word 'happy'.
ちなみにさらに余談ですが,省略符「...」のあとに必ずピリオドを入れる人たち,実にほとんどの方ですが,「入れるのが正式」というコメント付きでさえ見たことがありますが,何をもって「正式」と言っているのかわたしには?でした。
例えば,3年p.52(冒頭)
One day my four little children will not be judged by the color of their skin ...
とあり,本文が始まります。
省略符にピリオドがいつでも必要? いえ,そんなことありません。
これは『Woe Is I』でも読みました。
ピリオドは「ここで文は終わり」を表す記号です。
ライターの気持ちを汲み取って判断したいものです。
ちなみに,わたしのこだわる(?)そのellipses(省略符)はこのサイトでは詳しくありません。悪しからず!
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