自分が書いてネイティブに直してもらうだけでなく,ネイティブに英文を書いてもらうことによって,ネイティブらしい表現,どんな表現が自分に足りないかよくわかります。
日本人のライティング初期段階は,都度,頭の中で,日本語→英語に変換して書いているはずですが,ある程度書き慣れてくると,自分の書いた英文を和訳するときに,きれいな日本語にならないという現象が起こってきます。
そのレベルに達したら,英語を英語で考えて書き始めていると言えるのかも知れませんね。
例えば,英語の特色の1つに「無生物主語」があります。
日本語で
「あのバスに乗ると図書館に行けますよ」
と思い浮かべたときの表現を3つ見てみます。
日本語では主語をよく省略しますが,この場合,まず主語が「あなた」youであることを理解します。
1.接続詞ifを使って限りなく直訳に近いパターン。複文(節が2つ)。
If you take that bus, you can get to the library.
2.定型表現を使ってより英語らしく。まだ接続詞があって節が2つ。
Take that bus, and you will get to the library.
3.そして,無生物主語。
That bus will take you to the library.
短く,かつ1節で収まりました。
これはあくまで例であり,もちろん,実際の場面では,時と場面によっていろんな表現があることでしょう。
ポイントは,上記の日本語で,無生物主語が出てくるか?主語にbusを思い浮かべるか?ということですね。
さらに,逆で考えると面白いです。
3.のThat bus will take you to the library.という英文を見て和訳をする場合です。
初期段階では直訳で
「あのバスがあなたを図書館に連れて行くでしょう」
みたいになりますよね。
文脈によりますが,この英文を見て,「あのバスに乗ると図書館に行けますよ」と自然に訳す人は,だいぶ日→英も英→日も慣れている人と判断できます。
話すときも同じですが,英語をアウトプットするとき,日本語から毎回変換しているか,日本語を通り越して直で英語を発信しているか,その壁を乗り越えるのが一苦労であるだろうし,その壁を完全に超えると世界が随分違うのだと「想像」します。
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