日本ではよく「欧米人」「欧米文化」とひとくくりにされるけど,アメリカ人とイギリス人,アメリカ人とニュージーランド人の国民性がこんなに違うものかと実感するのは,いくら耳で聞いたり本で読んだりしても,実際に両方の輪に入って初めてわかるものなんですね。
例えば英文校正を例にとると,完全な間違いは赤色で,ベターレベルは青色で修正をお願いしています。
アメリカ人は往々にして,全部赤で返ってきます。
明らかにどちらでもいいもの,個人の好みによるもの,アメリカ英語独特の表現,句読法,全部赤で,「わたしは全部こう直してほしいのです!」となるわけです。
彼らは自国の米語だけが正しいと思っているようです。
英語(=イギリス英語)を知らないのか,知っていて自己主張しているのか,何かに寄り添う協調性という気がないだけなのか,理解しにくいときが多いです。
一方,イギリス人・ニュージーランド人の校正はマメに朱字と青字に分けてくれます。
逆に,これは赤字レベルでは?と思われる遠慮さまで見えることがあります。
それは校正能力がないとか,自信のなさの表れとはまた違うんです。
さらに,
「アメリカ英語ではinなのかもしれないけど,ぼくたちはatを使います」
「わたしはriverbankと言うけど,アメリカではriversideがふつうなのかしら?」
のようなコメントつきで。
ああ,ニュージーランド人はオーストラリアと一緒にされると腹を立てるかもしれないのでご注意を。
よくひとくくりにされますが…。
国民性はイギリス人よりさらに遠慮がちでおとなしい人が多く,日本人の感覚に近いですよね。
少し前に,NHKの英語でしゃべらナイトで,NZ人のJ氏がアメリカ人との違いについて言ってたけど,まさにその通りで,How are you?と聞かれたらアメリカ人は元気よくPretty good!とか言うかもしれないけど,ニュージーランド人はNot too bad.と言う。
You see?
オーストラリア人はちょっとまた違いますよね。
わたしの知り合いに口が悪い人が多いのはたまたま?
それとテレビに「ピー」が多すぎて全然意味がわからないことがあるんだけど,オーストラリアの番組が多いのはわたしの気のせい?
でも「ネイティブチェック」シリーズで登場するネイティブチェッカーは珍しく(?)オーストラリア人なんです。
彼はアメリカ(人)についてかなり口が悪いけど(まあ,多くのイギリス英語系の人はそうなんだと思うけど…),それでも「アメリカ英語ではこうで…」とひとことコメント入れてくれるし,英文をすべてイギリス英語に修正したりすることはまずありません。
とかなんとか書いているうちに電話が1本。
明日,初のオークランド在住のアメリカ人のネイティブチェッカー候補の方が仕事を見に来ることになりました。
さて,How are you?と聞いて,彼は何と返したでしょうか?
フルセンテンスでは聞き取れなかったけど,とにかく「excellent」ですって。
間違いなくアメリカ人ね。
まあ,この場合,初めて(電話で)話す人にnot too badは変なのかな!?
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