昨日の記事をカテゴリーに入れることにしました。
日本語を介さない英語教材を考えていきます。
中学1(~2)年レベル。下線部を問う問題。
(長文の一部と仮定)
Hi, everyone. I'm Hideo. This is a picture of my family. I took
it when we went to Kyoto.
問 下線部itが指すものを答えなさい。
日本語で答えさせたら,「写真」「秀夫の家族の写真」など。
この答えの解説を書くとすれば,
「下線部のitは前文のa picture (of my family)を指す」
といったところでしょう。
しかし,「下線部のitは前文のpictureを指す」という解説も見られる。
冠詞に注意深い人はaも含めますが,it = pictureという式もテクニカル的に変です。
「=」がisならば,it is pictureと言えないからです。
日本語の間に英語を入れることによってitや冠詞に鈍くなり,曖昧にもなります。
日本語には冠詞や名詞の単・複がないので。
oneではどうでしょう。
We have some apples on the table. Would you like
one?
問 oneが指すものを答えなさい。
日本語で答えさせますか?
「リンゴ」が正解です。
(このレベルで「1つのリンゴ」なんて答えがあったら感心です)
英語で答えさせると,
「an apple」が正解ですが,このレベルではsome applesとか単にappleなどと書いてしまうでしょう。
some applesは×ですが,appleは○にするの? △なの?
わたしの経験上,こういう場合はふつう英語で答えさせない,答えさせたとしても,appleは△で,と。
ああ,面倒くさい。
だから日本語で答えさせる?
そうではなく,選択問題でいいと思うのです。
問 What is "one"?
a an apple b some apples c a table
oneが何かを日本語で考えて日本語で答えさせるのではなく,あくまで英語で考えさせます。
ここは指す内容を問うのがポイントなので"apple"という錯乱肢は不要です。
oneは「1つ」で,bとcが誤答とわかればaが選べます。
勘のよい子はappleではなくan appleだと気づくだろうし,気づかなくてもいいです。
消去法であってもan appleを選ぶことによって,one = an appleが頭に入ればそれで十分です。
その「繰り返し(スパイラル)」でoneは「a/an+可算名詞」を埋め込んでいきます。
理論を知らずして,「そういうものだ」と思わせるには,ひたすら繰り返すことです。
当然,不定代名詞「oneは可算名詞の1つ」をポイントにする場合,不可算名詞を絡めたりしてまた別の問題になります。
なお,oneの"日本語"解説でややこしい点として,例えば上記の英文で言うと,
「oneはappleの代わりに使われています」
「oneはan appleを表しています」
日本語を介した解説,いかがかな。
公立高校入試でも設問リード文以外は選択肢も含めてオール英語,解答も英語記述と選択記号のみというところがありますが,とてもいいと思います。
普段の教材からやっていくべきだと思います。
紙面に日本語が見えないと見た目が難しくて手を付けない?
だったら,イラストを使いましょう。
PR