高校の新指導要領で「英語で授業を行うことを基本とする」ことが始まることは当然知っていますが,わたし自身,直接的な影響はまだありません。
その蚊帳の外で,自ら「英語を英語で学ぶ教材」の作成を昨年から始めていて(構想はもっと前からあったんですが…),かなり楽しいし,やりがいもあります。
(遠い?近い?)将来,日本でも英語で英語を教えることが普通になる時代を想像して,これからはこの路線を延ばしていきたい。高校だけでなく,中学でも,いずれそうなる。
例えば,今の中学の教材では,リード文でも設問でも和訳でも日本語は欠かせない。
紙面の何割が日本語であろうか。
Are you from Japan? 「あなた(たち)は日本出身ですか」
My sister lives in the U.S. 「私の姉[妹]はアメリカに住んでいます」
youは「あなた(たち)」と,sisterは「姉[妹]」と訳さなければならない。
日本語を介すると,こんなことで引っかかる[面倒に思う]部分が多い。
当然です。日本語と英語はイコールじゃないのですから。
英語を学ぶとき,同時に英語圏の文化や考え方も学べます。
と言いますか,恐らく,外国語はその国の文化・考え方に基づいて理解すべきなんでしょう。
なので,英語を日本語(日本人の考え方)に置き換えて理解することで遠回りになっている部分がある,とつくづく感じます。
sister, brotherの例は,英語スピーカーは私たちのように年齢を重要視しないという文化・考え方を証明していると言えそうです。
イコールで表すならば,あくまでsister=姉妹,brother=兄弟であり,区別するとき以外は,elder sisterやyounger sisterなどと言いません。
英語だけで教材を執筆する経験をして以来,学参だけでなく,日本語を介する従来の教材を書くことに益々思うところがある今日この頃です。
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