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From New Zealand 2007年7月,ニュージーランドへ移住してきました。ニュージーランドでの日常生活についてつづります。

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よくある英語の間違いその2

firstとat firstの使い方がおかしい人が案外います。

×1. First, I didn't want to come to Tokyo, but now I'm enjoying life here.
×2. I want to go shopping, but at first I have to study.
×3. At first, put a little water in a cup.

1. First→At first
2. at first→before that
3. At first→First

Firstは,『順序・並列』で使います。
「まず(最初は)」という意味で,Second, Third, ...のようにいくつか「順序」がある内容の「一番目」として使います。Firstly, Secondly, ... とも使います。

At firstは,「初めは,最初は,当初は」という意味で,あとには『対比する事柄』が続きます。
例えば,1.の(but) nowのように,過去と現在の比較で使われることが多くなります。

上の間違い例で簡単に解説しますと,
1.は「最初は東京に来たくなかったけど,今はそうではない」(=対比)ということなので,At firstが正しくなります。
2.は日本語に訳すと確かに「まずは」という意味ですがat firstではない例です。
3.は「まず最初に~をして,次は~をします」(=順序)という内容なので,Firstが正しくなります。

英語を教えている立場の方々にも共通して見られる誤法の一つでした。
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よくある中学英語の間違いその1

中3で初めて分詞を習います。

分詞は現在分詞と過去分詞があり,
<分詞+名詞>と<名詞+分詞+語句>
の2通りの形を習います。

そこで,<分詞+名詞>の例文として多くの教材で,以下のような英文が見られます。
今までの校正経験でほぼ100%といってよいでしょう。

× a swimming boy 「泳いでいる少年」
× a singing girl 「歌っている少女」

このような例文があちらこちらにありますが,これは正確には間違いといってよいでしょう。

分詞が名詞の前にくるときは,名詞の「性質」を表すので,「(一時的に)~している」 という意味にはなりません。
例を挙げると,
a drinking man →「飲んべいの男」
a man drinking in the bar →「バーで飲んでいる男」

上の文は,現在のみならず,「頻繁に(お酒を)飲んでいる」というイメージで,下の文は,「今現在(お酒を)飲んでいる」という意味になります。
また,下の文はa man who is drinking in the barと書き換えることができ,「現在進行形」=(今飲んでいる)の意味合いです。
なお,最初の例singingでいうと,a singing birdなら使えます。

ポイント1.「(一時的に)~している」という意味では<分詞+名詞>にならない。

ポイント2.中学レベルの語彙を使った<分詞+名詞>の例文はごく限られており,慎重に選ぶべき。

ほかにも,当たり前になっている例文や文法解説で,改善すべきと思う点は結構あります。
たかが中学英語,されど中学英語ですね。

よくある英語の間違いその1


I'm a good cooker.  --- Really?  Where is your plug?

I'm a good cook. --- Really?  I'm not good at cooking.

「述語」ではなく「動詞」

先日あるクライアントから,わたしの解説(TOEICPart5)について(ほかの市販の教材もそうですが),

「主語・目的語」という用語を使っても、「述語」という用語を使わず「動詞」と表現されているのはなぜか。

という質問をいただきました。
とりあえず回答をまとめてみたいと思います。
 
回答:
「述語」は日本語でいうと,「鳥が鳴く」「山が高い」「彼は学生だ」の「鳴く」「高い」「学生だ」の類が「述語」です。(高いは形容詞,学生は名詞)
百科事典では,「述語」は主語を中心とする主部を除いた部分,すなわち動作や状態を述べる部分をさし,Jack gives Jill flowers.の述語はgives以下と説明されています。
 
また,英語で「述語」はpredicateと言いますが,英英辞典ではJohn went home.went home「帰宅した」がpredicateとなっています。
 
極端にいうと,例えば
Mike (    ) a student and wants to be a doctor.
の解説では,Mikeは主語,a studentは「学生」なので,空所には「~である」という意味のbe動詞が入る。
などとなりますが,これを「空所には述語が入る」とは言えません。なぜならis a studentが述語だからです。
Mike(名詞)is(動詞),a(冠詞),student(名詞)
Mike(主語),is a student(述語)

同様に,
He (    ) a doctor.の解説で,後ろに目的語があるので「動詞」が入る。とは言えても,「述語」が入るとは言いません。became a doctorで言うと,述語はbecameのみでなく3語まとめて述語なのだと判断されるからです。
 
わたしが見る限りでは,やはり正式には「述語動詞」を使っているようです。
もちろん解説に違和感がなければ単に「動詞」と書いて問題ないですが,to不定詞のあとの動詞や動名詞など文中のあらゆる動詞と特別したいときは単に「動詞」ではなく,「述語動詞」と書くほうが親切だと思っています。

間違っていたらだれか指摘してくださいね。

文化の違い (I can ...)

これはニュージーランド人の話ではないのですが、今日、おもしろいことを感じたので記します。

作成している中学英語の教材でよく、

生徒:Do you speak Japanese?
外国人先生:A little.  (It's difficult for me to speak Japanese.)

なんていう場面をよく書く(教科書にもある)のですが、今回もこんな感じの対話を書いたら、
ネイティブチェックで、

「あなたは
fluentな日本語を話すgaijinのことを書いたことがないね。gaijinはそんなにstupidか?」

と返ってきました。

そんなことは思ったこともなく、A littleやIt is~to ...という覚えたての英語を使いたかった場合がほとんどだったのですが、気を悪くしたかと思い、返事を書くと、

「気を悪くした訳じゃないよ。日本の文化(modesty)を知っているし。(=日本人は英語が堪能でも
I can speak English very well.
とはあまり言わない)」

ということでした。

なるほど。欧米人はほんの片言であっても卑下せずI can speak...と言いますね。引っかかるのは無理はありません。

今回は、

Yes, I do.  I enjoy speaking Japanese.

に変更しました。

子どもちに外国人のイメージを植え付けてしまう立場として気をつけよう。と思った出来事でした。

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