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From New Zealand 2007年7月,ニュージーランドへ移住してきました。ニュージーランドでの日常生活についてつづります。

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「英語ペラペラ」の定義

「英語ペラペラ」ってよく言うし,多くの人は「英語ペラペラになりたい」って思う。
わたしもこの表現は使うけど,その定義って深い。

わたしは発音がネイティブみたいにスマートで,「英語を流暢に話す人」をイメージして言う。
でも,過去ブログで,英語を流暢に話しても話の内容に中身のない人は…と言った通りです。

それを裏付けることが最近2回あった。
まず,吉田ブラザーズのコンサート開始挨拶の領事さん。
お世辞にも流暢とは言えず,主に吉田ブラザーズの紹介のスピーチが進むに連れどんどん滑舌が悪くなり,「具合でも悪いのではないか」と心配した矢先,「ゴホン,Excuse me.」と言って胸元からスピーチ原稿を取り出した。

あとで夫に,あの人でもあの程度の英語なんやね。ってコソッと言ったら,
「アホか。あの人に専門的なこと話させたら,そりゃすごいねんで。日本の代表やで。知識が必要なんや」

蛇足だけど,来週金曜日,この領事さん主催のパーティーに招待されている。
天皇誕生日を祝うというパーティーらしい。
もちろん,わたしは単なる夫の附属ですが,かなり緊張する。
今週末ドレスも試着しないと。だれかの結婚披露宴以来です。
どうも,ご自宅みたいです。ご自宅拝見がいちばんの楽しみ。
Invitation.jpg
この紋章に重みを感じる。
(個人情報は消してあります)





ちなみに,誤植を発見。領事さんがMrsになっている。
夫に「さすがプロやな」と感心された。
もう1点プロの観点から,この英文の書体は非常に読みづらい。
夫曰く,公式文書はこういうものらしい。
それが政府関連文書のことかどうかまでは知らないけど。


そして,次は先日のフィジーでのこと。
初めてNHKワールドなる番組を見た。
その日本人アナウンサーたちのまあ,流暢な英語に,痛く感動した。
特にOtaniさんのファンになってしまった。
彼らがバイリンガルとかそういうのはどうでもよいが,それでも日本語の訛があるのか,すごく聞きやすいことにも感激した。

そして討論の場面。
みんな日本人でももちろん英語で話す。
そこで,アナウンサーは流暢だけど,ゲストの英語はそうでもない。
でも,ゲストはいわゆる,外資系~銀行のトップとか,各業界の大物である。
経済の話は難しくていまいちわからなかったけど,少なくともアナウンサーとゲストの英語のギャップを見た。

英語は流暢さは二の次だ,と再確信した。
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外科と内科,栄養士とシェフ…そして文字と音

ある出版社の編集者と話していたとき,その方がこんな話をされました。

「友達に,『毎日そんなに英語学書を編集していたら,仕事で英語が勉強できていいね』 

と言われたけど,英語を勉強しているという意識はないんですよ。

英語ではなく文字として目に入ってくるんですよ」 
と。

確かにその通りなんです。
「文字」を操る仕事なのです。
英語には大きく分けてreading, writing, (grammar,) listening, speakingがあります。
readingとwritingは「文字」ですが,listening, speakingは「音」なのです。

医者には内科や外科,眼科,数学には代数幾何や基礎解析があるように,英語にもジャンルがあります。

毎日英語教材を執筆している人が,週末返上で会社で働く編集者が,さらには,毎日教壇に立って英語を教えている人でも,会話に接していない限りは,listening, speakingができるかと言えば,必ずしもそうとは限りません。
逆に,ネイティブのように難なく会話できる人が,英文を書けない(書かない)といいます。
会ったとき,なぜかわかりました。とてもブロークンな英語だったのです。

TOEIC990点の人が英語が話せるかと言えばそうとは限らないのは,ようやく世間でも認められていますね。

眼科で歯の治療ができるか。

パティシエが,栄養士が,料理が上手いか。もしくは好きか。

英語も同類と思います。



ある一定のレベルまでは,そつなくreading, writing, grammar, listening, speakingを操って英語教材が書ける人はたくさんいますし,そういう人は貴重です。
ですが,本当に研究している方が専門的なことになってくると,writing教材を書く人がlistening教材を書かないと思います。
会話や発音に徹底している人はwriting教材は書かないと思います。

楽器をする人で意地でもカラオケに行かない人がいます。
楽器では完璧に音程が取れるのに,声に出して歌うと音程がはずれる自分に絶えられないからです。


フォローとして一つ例を挙げると,例えばカリスマ教師と言われる方の原稿を編集(書き直し)したりする仕事があります。
原稿には嘘がいっぱいあります。でも,ふと考えて見ました。
その方は「書く」のが本職ではなく,「教師」が本職でそれが「カリスマ」なのですから,当然と言えば当然なのです。
こちらは「書く」が本職なのですから。
たとえ嘘があっても,その先生につけば,英語が伸びる,「英語が好きになる」,難関校に受かる などの事実があるから生徒が集まる,きっとそれがカリスマなのでしょう。
それがすごいことですし,「書く」本職には縁のないタイトルです。

浅く広くできる人はそれでよし。
得意分野がある人は,それを伸ばせばいい。
マニアがいてこそ各分野は伸びる。

もちろん,押さえるべきところは「逃げ」てはいけませんが!! (ふぅ~~~っ!)


Try to be the only one, not number one.

まじめな話(英語教育)


ある英語学者がこう言う
 
「文法に固執する人ほど会話ができない。

そういう一部の文法マニアが日本の英語教育をダメにした。

初級学習者はそういう人たちのせいで文法ができなければならないと思い込んでいる。

そして間違いをしてはいけないと思って話せない。

文法マニアはもうやめてもらいたい」
 
正直なところ,非常にショックでもあり,結果的には全くの同感です。

わたし自身は文法が大好きです(もともと数学好きなので)。
この方の言う文法マニアの1人でしょう。
そういう意味では,それでいて,会話も「できる」人間に常に挑戦中です。

このブログのネイティブチェック・カテゴリーでは細かいことを取り上げていますが,初級学習者を意識しているつもりではありません。

正確な英語を「書く」必要がある立場の人,英語学習者に英語を教える人とか,そういう方々がイメージです。
 
大人も含めて,「会話」をしたい初級学習者は,細かいことは気にせずとにかく話すことが先決なのは言うまでもありません。
「話す」ときには文法や細かいことを考えずに,まずはできるだけ聞いて話す機会を持つことです。

さらには,「発音」に固執する人もいますが,仮に,
ネイティブ並みの発音で話の内容が全くない人
単語を並べているだけで発音もたどたどしいが,自分の意見を持っている人,日本の歴史や文化,わびさびを答えられる人
どちらが「国際人」でしょうか。
「海外に住んでいる人」=「国際人」ではありません。
わたし自身,考えなければならないことです。

小学校英語導入の議論で,
「先生はネイティブでなければ」
 という保護者。理由は
「発音」
もちろん,発音がいいに超したことはありませんが,本当の「国際人」とは何か,少し考える必要がありそうです。
小学生には英語よりも日本語を。
という意見も,ある意味正しいと思います。

 
>正確な英語を「書く」必要がある立場の人,英語学習者に英語を教える人

と言いましたが,こういうことです。

Soccer was played at the playground.
This cup was bought yesterday.
Who is that singing girl? (あの歌っている少女はだれですか)
When is the library opened? (図書館はいつ開いていますか)

のような英文(+訳)が,中学英語教材(教科書ではなく)では山ほどあるわけです。

多くの執筆者,校正者,編集者,さらには学校・塾の先生には,どれも問題ないように見えている証拠です。
 
実際の「会話」では,上の英語は恐らく通じるでしょう。

でも,学習者に英語を発信する側はこれではいけないと思うのです。

まったく偉そうな口調ですが,わたし自身もちろん完璧ではありません。日々,学びと努力です。
こだわるかこだわらないか,学習者に自然な英語を覚えてもらいたいかどうかの意識の違いに大きなギャップを感じることがあまりに多いのです。

 
学校の英語教育のことについて書いてみます。(数年後はまた違う考えかも知れないですが)
 
中高学生で言えば,「話す」「聞く」の機会をたくさん持てればそれに越したことはないでしょうが,教材などで「聞く」inputの機会は努力で得られても,「話す」outputの機会を得るのは残念ながら容易ではないでしょう。
となると,結局は学校英語では「文法」「読む」「書く」中心になるのは仕方ないように見えます。
 
中高生に大切なのは,特に「基本中学英文法をクリアした学生」に大切なのは,「文法」よりも「多読」だと思います。
例えば,第5文型や分詞構文の問題で頭を悩ますよりも,自分にあったレベル英文をたくさん読んで,知らない単語があれば辞書を引いて,語彙を増やす。
そして,知らない単語があっても辞書を引かずに一気に読む方法も大切です。
自分のレベル+αの英文がいいでしょう。
入試で必要な「精読」が強化されすぎでしょう。
時間をかけて英文を読む「精読」ばかりではなく,もっといろんな英文をたくさん読むべきです。
それは「速読」にもつながるでしょう。「速読」ができれば,短時間でもっとたくさんの英語が読めます。
 
「正しい」英文を読んで,そこから「正しい」英語の使い方,「文法」や「コロケーション」を「自然に」身につけていく,それが理想ですよね。
 
そして,英文から海外文化やほかのいろんなことを学ぶでしょう。
日本語でも読書が大事なように,内容から物事を考え,自分の意見を持ち,人間の成長につながります。
 
もちろん,これらはわたし自身についても言えます。
自分自身に言い聞かせるブログでした。

最後まで読んでいただき,ありがとうございました。

この英語の問題から心理テスト

今,今年の全国の大学入試問題を洗っていて,ある問題に出くわしました。
その問題を使って自作心理テスト~~。パチパチパチ。

問題:次の問題を解いて,あなたのこの問題に対する感想としてあてはまるものを,下のア~カからすべて選びなさい。

*下線部について,文法上,あるいは語法上誤りのあるものを1つ選びなさい。

This is the athlete ②whom everyone ③says will win the gold medal at ④the Winter Olympic Games.

ア 答えわからん。
イ 答えは②でしょ,それで?
ウ うわっ,めっちゃTOEIC的!
エ 作問者の性格悪!
オ この問題いただき!
カ そのほか

解答
ひとそれぞれ

解説
アを選んだ人,シンプルに,「勉強しよう!」
イを選んだ人,あなたは真面目な人,または素直な人です。
ウを選んだ人,あなたはTOEICの勉強しすぎ,またはTOEICの仕事しすぎです。
エを選んだ人,そう思うあなたもきっと性格悪!の1人かも?
オを選んだ人,あなたはマニアですね。
カを選んだ人,ぜひ感想を聞きたいです。

わたしの解答はウ,エ,オでした。

よくある中学英語の間違いその2

中学2年 『比較』

中学英語教材で,こんな問題がないか要チェック!

空所に適切な1語を補う問題


「2台の中ではこのコンピュータのほうがよい」
This computer is (       ) of the two.

答え better


「ジムは家族で一番若い」
Jim is youngest (      ) his family.

答え in

さて,問題点は何かわかりますか?

①-答えられない。なぜなら,the betterが正しいから。

②-良問ではない。なぜなら,inもofも可能だから。(確かに中学では決まり文句のようにin my familyのようにinで習い,英語ではinのほうが好まれるようだが,ジムが家族の一員と捉えれば,所属関係が重視されofが正しいことになる)
Clear