すんません,前半は単なるぼやきです。
中学の教科書は6社あるわけですが,それらの教科書のなかで習う単語を,まさにパズルのように組み合わせて問題を作るのがわたしたちの仕事です。
例えば,ある県の採択が東書のみだったら,その県のテストは東書のみの語彙で作り,学校によって採択が異なり,6社とも使う県があれば,当然6社共通して習う語句だけを使ってテストを作ることになります。
はい。お察しの通り,テストによって使える語彙と語彙数はかなり異なります。
高校の仕事ではない,中学独特ですね。
はっきり言って,このパズルを扱うのは職人技です。
(2年間,3年間で習う単語はだいたい頭に入っています)
もう少し説明を続けると,例えば読解問題だと,「習わない単語=未習語」には注釈をつけて対処できます。
ですが,文法問題やリスニングなどでは注釈をつけられないので
(つけてもいいが格好悪い!)
100%既習語で問題を作らないといけないわけです。
そんななか,「なんで習わないの~~!?」と,日々"地味に""勝手に"ぼやいているトップ3を紹介します。
第3位 young 三省堂で3年間習わない
第2位 busy 学図で3年間習わない (+教出で3年最後でやっと習う)
第1位 future 東書で3年間習わない
※futureを習わない子どもにfutureはある?!
もちろん,教科書を作る身になったら,短い文章で,いろんな題材を扱うなどの条件のなか,そんなあれもこれも本文で使えない!ということは容易に想像できます。
(でも,上記3語は端っこでもいいから載せて~~)
と言っている間に,もうすぐ教科書改訂です。
以下,今度の教科書改訂でわたしの知る情報です。
期待できる部分もあれば,恐ろしい部分があります。
・年間105時間から140時間に増加(週3時間→4時間) ただし,習う文法は変更なし
・指導する語数を900語程度までから1200語程度に増加 …よっしゃ!
ここで疑問が…
現行版は指導要領が指定する語が100語あったが,次回は語彙が全く指定されない(=各社好きな単語を使える)ので,各社共通する語彙がさらに減る可能性。
(現在,6社共通語は400語強)
→模試作成者の一人として非常に気になる次回の中学教科書の語彙です。
PR